Claudeとは?初心者向けClaude完全ガイド【2025年版】

初めてClaudeを使う人を対象に、Claudeの始め方から基本的な使い方をまとめました。特にClaudeが得意とされるコーディングや分析、文章作成について作例を含めて解説しています。ChatGPTやClaudeの有料版との比較もあります。
「クロードがいいよ」と聞いた
知り合いとAIについて話している中で、
「そういう作業はクロードの方がいいよ」とか
「クロードで試してみたら」と言われて
「クロードって何だろう?」と思った方。
この記事では、そういう方に向けて、クロード(以下 Claude)の基本からChatGPTとの違いなどをまとめました。

1. Claudeとは?基本を徹底解説
Claudeは、米国のAIスタートアップ企業Anthropic(アンソロピック)社が開発した、ChatGPTと同じような対話型の生成AIです。
2023年3月に初めて一般公開され、ChatGPTのライバルと位置づけられています。

Claudeの最大の特徴は、単に高機能なだけでなく、
「Helpful, Harmless, and Honest(有益で、無害で、正直)」
という原則に基づいて開発されている点です。

これにより、有害なコンテンツや誤情報の生成を抑制し、ユーザーが安心して利用できる環境を提供することを目指しています。
開発したのはOpenAIの元メンバー
Claudeを開発するAnthropic社を作ったのは、ダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイの兄妹です。
彼らは、もともとChatGPTを開発したOpenAI社の幹部でした。
二人は、OpenAIがAI技術の商業化を急ぎすぎることへの懸念から独立し、「人類にとって有益なAI」を安全に開発することを使命としてAnthropicを設立しました。
この「安全性第一」という企業理念は、Claudeの開発方針にも色濃く反映されており、同社がAI業界で独自の地位を築く大きな要因となっています。
2. 【初心者向け】Claudeの始め方:登録から最初の会話まで
Claudeを始めるのは非常に簡単です。ここでは、アカウント登録から最初の会話までの手順を、ステップバイステップで解説します。
まず、Claudeの公式サイトにアクセスします。メールアドレスまたはGoogleアカウントで登録が可能です。どちらかを選んで進みます。

メールアドレスで登録する場合は、以下のようにメールアドレスを入力し「メールで続ける」をクリックします。

すると、下のように画面になります。
「認証コードを入力してください」とありますので、メールを確認します。

すると、下のようなメールが来ていました。コードは特に記載されていなかったので、その場合は中央の「Claude.aiにサインイン」のボタンをクリックします

下のような画面になりました。私のように画面中央にポップアップが出ている人は、ここは一旦、「今はしない」をクリックしましょう。

Claudeの画面が表示されました。これで使えるようになりました。
画面の色を変更したい人は、左下のボタンをクリックします。

表示されたメニューから「設定」をクリックします。

設定画面になるので、その中の「カラーモード」を変更して下さい。
「チャットフォント」でフォントも変更できます。
元の画面に戻るには、左上のプラスボタンをクリックします。

私は「軽量モード」を選んで明るい画面にしました(下)。
これで準備ができました。
中央の白い部分に文章を入力して、Claudeに何か質問してみましょう。
私は「他のAIと比べてClaudeの特に得意とする分野は何ですか?」と入力しました。
「Enter」キーを押すと送信されます。改行したい場合は「Ctrl+Enter」を使うようにして下さい。

3. Claudeが得意なこと
先ほどの質問に対して、Claudeからは次のような回答が返ってきました。

①データ分析と可視化
CSVなどのデータをアップロードし、「この売上データから、最も売れている商品トップ3を教えて」「この顧客アンケートの結果を円グラフで示して」のように指示するだけで、データ分析からグラフ作成までを自動で行います。
下は統計局の労働力調査の中の「就業状態,主な活動状態別人口」のデータを読み込ませて分析したものです。

プロンプト(指示文)は、
このCSVファイルを分析して時系列のグラフにして。全体の傾向も教えて。特に重要なポイントはどこか。
というシンプルなものです。
あとはデータ(統計局のxslx形式のデータをCSV形式に変換したもの)をドラッグして分析してもらいました。
これはClaudeのアーティファクト(Artifacts)という分析機能を使ったもので、無料プランのユーザーでも利用できます(制限あり)。
Claudeは、様々な形式のファイルを直接アップロードして分析させることができます。対応形式はPDF、DOCX、CSV、TXT、JSONなど多岐にわたります。
一度に最大20個のファイル(各30MBまで)をアップロードできるなど、パワフルです。
②コーディング・プログラミング支援
Claudeは特にコーディング能力に定評があります。最新モデルのClaude Opus 4.1は、多くのベンチマークで高いスコアを記録しており、コードの生成、デバッグ(エラー修正)、アルゴリズムの説明、新しいプログラミング言語の学習などに非常に役立ちます。
下の動画はフォームを作ったときのもの。
プロンプトは「お問合せフォームを作ってください。 項目は、氏名、メールアドレス、電話番号です。」だけですが、こんな風にすぐに作ってくれました。
これも、先ほど紹介したアーティファクト(Artifacts)によるものです。
作成したフォームは、HTML形式で書き出すことができ、そのままWebサイトで使うことができます。
もちろん、もっと複雑なものも作れますが、本格的にアーティファクトを使いたい場合は、有料版のClaude(後述)にした方がいいでしょう。無料版だとすぐに制限に引っかかってしまうと思います。
③文章作成
三番目に取り上げますが、私はClaudeの機能の中では、この文章作成を最も使っています。
Claudeは以前から日本語の文章作成に定評がありました。
他のAIツールだと、どうしても冗長だったり、逆に文章量が足りなかったりということがありますが、Claudeはその点、かなり安定していると言えるでしょう。
また、修正をリクエストすると、下の動画のようにリアルタイムで修正の様子を見せてくれるのも気に入っています。
細かい点ですが、フォントが明朝体なのも、よく考えて作られているなと思います。
4. Claude vs ChatGPT:どちらを選ぶべき?徹底比較
生成AIの代表格であるChatGPTとClaude。どちらも非常に優秀ですが、得意なことや特徴が異なります。ここでは、現時点で分かっている点をまとめました。
性能と得意分野の違い
コーディング能力
多くの専門家やベンチマークテストで、Claudeが優位と言われることも多いです。特に最新のClaude 4モデルは、より正確でエラーの少ないコードを生成すると言われています。

公平をきすために、GeminiにChatGPTとClaudeのどちらがプログラミングやコーディング能力に優れているか確認してみました。
Geminiの回答の一部を簡単に紹介すると
- AIモデルのコーディング能力を評価するSWE-bench Verifiedでは、GPT-5とClaude Opus 4.1(有料版で使える最上位モデル)は拮抗している
- コードの編集能力を示すAider Polyglotでは、GPT-5が突出している
- 一言でコーディングと言っても多くの側面があり、AIによってタスクごとに得手不得手がある
- これらの指標だけで「どのAIが優れているか」を単純に言うことはできない
というものでした。
ベンチマーク名 | GPT-5 | Claude Opus 4.1 | Gemini 2.5 Pro | Grok 4 | GPT-4o | Claude Sonnet 4 |
AIME 2025 | 94.6% 11 | 78% 11 | 88% 11 | 93% 11 | N/A | N/A |
SWE-bench Verified | 74.9% 11 | 74.5% 11 | 63.8% 11 | N/A | 33.2% 9 | 72.7% 9 |
HumanEval | N/A | 84.9% 12 | N/A | 98% 11 | 91% 12 | N/A |
Aider Polyglot | 88% 6 | N/A | 82.2% 6 | N/A | N/A | N/A |
さらに詳しく知りたい方は、ご自身でも一度調べてみて下さい。
文章生成と編集
自然で人間らしい文章や、文脈を深く理解した上での編集作業では、Claudeがより得意という評価が多いです。
ユーザーの意図を汲み取り、少ない指示で的確な修正を行う能力に長けています。
![Claude vs. ChatGPT: What's the difference? [2025]](https://aiotaisaku.com/wp-content/uploads/2025/08/Claude-vs-ChatGPT_text-320x180.png)
AIO対策のようなブログを運営している立場から言うと、ChatGPTは文章作成にはやや難があります。
まず、文字数が正確にカウントされません。
例えば「500文字以内で」と指定しても、その通りになりません。これはChatGPTが「トークン」という単位で文字をカウントしているためです(※いくつか回避方法があるようです)。
それとブログ記事のような長文は作ってくれません。
「なぜ作らないのか」ChatGPTに聞いてみたところ、一気に作ると間違えることがあるためとの回答が返ってきました。
もし良かったら、一度ChatGPTに聞いてみて下さい。
この辺りはサービスとしての「設計思想」みたいなものなので、これだけで「ChatGPTは文章作成に不向き」と言うものではありません。
ただ実務上、Claudeの方が使いやすいというのが正直なところです。
多くのタスクに対応したい
多様なタスクへの対応力では、ChatGPTに分があります。
特に後述する画像生成や豊富な外部ツール連携により、オールインワンのアシスタントとして機能します。
機能面での最大の違いは、画像生成能力です。
ChatGPTはDALL-E 3との連携により、テキストから画像を生成できますが、Claudeには画像生成機能がありません。
文章作成からコンサルティング、画像生成まで幅広く一つのAIで対応したい。
こういう場合は、ChatGPTになるでしょう。
料金とコストパフォーマンス
両サービスとも無料プランと有料プランを提供しています。2025年8月現在、有料の個人向けプランはほぼ同価格帯です。
- Claude Pro: 月額20ドル(年払いで月額17ドル相当)
- ChatGPT Plus: 月額20ドル
同じ価格で利用できる機能を考えると、コーディングや文章作成がメインならClaude、画像生成や多機能性を求めるならChatGPTが、それぞれコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
どちらを選ぶべきか?ユースケース別まとめ
Claudeがおすすめな人
- プログラマー、エンジニア、ライターなど、コーディングや高度な文章作成・編集が主な目的の人
- 長いレポートや複数の資料を読み込ませて、深い文脈理解に基づいた分析をしたい人
- AIの安全性や倫理性を重視する人
ChatGPTがおすすめな人
- ブログやSNS用の画像を生成したい人
- Web検索、データ分析、画像生成など、一つのツールで様々なタスクを完結させたい人
- カスタマイズされたAI「GPTs」など、豊富なエコシステムを活用したい人
6. 無料版と有料版(Claude Pro)の違い
Claudeは無料でも十分に高機能ですが、有料の「Claude Pro」にアップグレードすることで、さらにパワフルに活用できます。ここでは、両者の違いを比較します。
機能・利用制限の比較表
無料版とPro版の主な違いは以下の通りです。
機能 | 無料版 | Claude Pro(有料版) |
料金 | 無料 | 月額$20(年払い$200で月$17相当) |
利用制限 | 制限あり(数時間ごとにリセット) | 無料版の5倍以上のメッセージ送信が可能 |
アクセス優先度 | 通常 | 高トラフィック時に優先アクセス |
利用可能モデル | 主にClaude Sonnet | 最上位モデル(Opus)を含む全モデルを選択可能 |
新機能へのアクセス | 正式リリース後 | 早期アクセスが可能 |
Projects機能 | 利用不可 | 利用可能 |
ファイルアップロード | 利用可能 | 利用可能(より多くの処理が可能) |
※2025年8月時点の情報。最新情報は公式サイトをご確認ください。
Claude Proはどんな人が必要?
無料版でもClaudeの基本性能は体験できますが、以下のような方はClaude Proへのアップグレードを検討する必要があります。
- Claudeを多用する人。アーティファクトを何度も使いたい人
- 最上位モデルである「Claude Opus」を使ってより複雑で高度なタスクをこなしたい専門家や開発者
- 最新機能をすぐ試したい人
また、有料プラン(Pro/Team)で利用できる機能の一つにProjectsというのがあります。
これは、特定のタスクやテーマに関連するチャットやファイルを一つのワークスペースにまとめることができる機能です。
各プロジェクトには専用の「知識ベース」があり、関連資料(スタイルガイド、議事録、コードベースなど)をアップロードしておくことで、Claudeがその文脈を常に理解した上で応答してくれるようになります。
GoogleのNotebookLMのような機能ですが、このProjectsが使いたい場合も有料版に申し込む必要があります。